おっさん's だいありー

主にバイクのこととか、ランニングのこととか、Jリーグ・FC東京のこととか

2009年DE耐 4/2の巻

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hyper_cowboy/20010101/20010101000820.jpg


4日前にFISCOショートで6耐やったばかりだからか出走した面子は今回の公式練習走行は辞退。
よって整備班ちょどのと2名で行ってきましたツインリンクモテギ。自分もとりあえず仕事の休みも取っていたし、行けるときに行っとけーみたいな。
おまけに走行台数150台未満のため1時間X4本でこれを2人でだもの、食あたり起こしそうなくらいに満腹走られる。いくら1年ぶりですっかりヘタレになっていたとしても目覚められるってもんだ。

前日前夜の雨降りは天気予報通りだから、行きの常磐道でフロントガラスに叩きつけられてくる強烈な雨や風も想定内。それは朝方までのこと!!とここまできたら天気予報サマサマのことを信じるしかない!!

現地に到着すると確かに予報通り。雨は確かに止んだ。おまけに陽射しもびみょ~に差し込んできた。でもその代わりに風が猛烈に強い。お陰で体感温度は真冬並み。厚手のダウンジャケット着込んできて正解だった。

午前中はマシン整備や走行受付、走行前のブリーフィングなどがあった程度でのほほんと過ごす。
今回の一番の目的はオイルシャワーヘッドまわりのオイルラインをそれまでのゴムホースからメッシュホースに変えたことによりフィッティングあたりからのオイル滲みなどをチェックすることだった。

12時ちょい過ぎからフリー走行1本目スタート。
1本目は班ちょどのが様子見走行。3周走ったらピットインして各部チェック。30分走行ごとに交代の予定。

特に走行時にマシンの異常も見られず予定通りに3周でピットイン。フィッティングまわりをチェックすると微妙にオイルの滲みを発見。恐々と増し締め。ただ、どうもタペット音がやたらと大きくなっている気がする。

自分だったらたぶん「こんなもの」ととりあえずその場は気にせずそのまま走行を続けてしまうかもしれないが、そこはうちの整備班ちょどの、石橋を叩いて叩いて叩きまくって一度は壊してしまうくらい慎重派な御仁なので走行枠1本潰してでも心配の種は事前に摘み取ってしまうのであった。

おもむろにヘッドカバーを開けてタペット調整開始。でも微妙にEX側のクリアランスが広いだけでそんなに異常に思える箇所は見当たらず。。。

トラブルというものは時として同時多発的に発生するものかと??水温計が異常表示を起こしている。明らかに正確に機能していない。1本目走行時には正常だったのでタペット調整の作業時になんらかやってしまったようだ。

結果論としては、もしこのとき水温計が正常に動いていたならばそのあとの出来事を未然に防ぎ、尚且つトラブル発見までの近道を探し出せたかもしれない、、というのはやはりタラレバだろうね。

2本目走行が始まって間もなくとりあえず走行体制完了。
ただ、暖機中にオイル点検窓を凝視する班ちょどのがどうにもこうにも怪訝な顔をしている。聞くと「エンジン回転上げても点検窓のオイルレベルが少し下がるだけで、、、とりあえず3周回って入ってください」、と。

ピットアウト。
ピットロードから本線へ。

おぉ!1年ぶりのこの景色!!
なんともいえない、新参者を強烈に拒絶するこのプレッシャー。
シロートさんは触らない方がいいぜ!
火傷するぜ!!

4コーナー立ち上がりからレコードラインに乗せて一気にレーシングスピードへ。

ん??なんか去年乗ったときよりもパワーの乗りが悪いな・・・??
レブもマーキングされている11,000rpmまで回らない。9,000あたりが限度か??

前車に追い付くどころか右から左からガンガンに抜き去られていくのだからよほど遅いのだろう。もちろんまだまだヘタレ域を脱出できていない私であるからにして、マシンのせいだけとも思えないのだが・・・( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(ェ) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄;;) 

どうにかこうにか1周終わってホームストレートに戻ってきた。やはり直線での伸びが全く見られない。やっぱなにかがオカシイ・・・??

2周目の裏ストレートあたりから突如エンジン付近からキュルキュルキュル・・・!と異音がし出した。

こ、こ、これはヤバイ!!

ダウンヒルから90度コーナーのインを譲ってアウト側に逃げてしまった。ピットロードの入り口はコースの反対側。このままではピットインできないままホームストレートに入ってしまう。仕方ないので後続車の切れ間を見計らってコースを横断するようにピットロード目掛けて飛び込んでいった。

ホントは異音がしたときにすぐにキルスイッチ押したかったんだけど、とりあえずピットロードに入るまで!頑張ってもらった。ところがピットロードに入ってからクラッチ握ったらすぐにエンジンストールしてしまった。あとは足漕ぎでピットまで。

ピットに入ったマシンはものすごい異臭を放っていた。なにかが溶けているような燃えているような。
マシンが冷めるのを待ってからあれこれ検証開始。

まず、年明けからミニコースで事前の走行を行っていたがそれまでは問題なし。それではそのときの仕様とナニを変えたのか??それは、、、

「オイルシャワーヘッドのホースの取り回しのホース」を変更したくらいか。

今回それまでのゴムホースからステンレスメッシュのホースに変えた。

そんなことくらいで??

確かに100ccバイクとはいえオイルラインのホースとしては径が細すぎるような気もするが、石橋叩き壊しのうちの整備班ちょどのが多方面からの情報を元に厳選したパーツなだけに問題ないハズ。

ふと目にした先に異常!?

エンジン側についているオイルライン取り出しアルミバンジョーのIN、OUT共にブルーアルマイトがパープルになっている!?

明らかに他のブルーアルマイトの色とは異質に妙に紫色っぽく変色してしまっているのを見つけた。

それはまるで、、あまりの高温により変色してしまったかのように。。。


オイルを抜いて、クラッチカバーを外した。

すると、、、


カバーガスケットを突き破ってヘンテコな四角いゴムパーツが覗いている。

こ、こ、これは・・・??




とまぁ、こんな感じに2009年DE耐に向けての本コース初走行も実にホロ苦い結末を迎えてしまいました。でもそれは裏を返せば「今、このときにわかって本当に良かった!!」といったところでしょうか。

もしこれが本番当日のスタート後だったなら、、、??
テンパッちゃってる各ライダーは明らかな異常などシカトしてマシンにトドメを刺してしまっていたかもしれませんし、ライダーもマシンにトドメを刺されていたかもしれません。

うちの整備班ちょどのは言いました。
これがもし、次回予定の5/2に発覚だったとしても、、、そのときはマシン整備が間に合わず出場自体を断念していたかもしれない、と。

本番まであと約1ヶ月。
まだまだギリギリなんとかなる時間は残されてます。
不幸中の幸いだったわけですね。



さて、検証の続きですが、、w

例の四角いゴムパーツは、マシンに装着されているデイ☆ナ製のオイルライン取り出し口付きのクラッチカバーのものです。ノーマルケース内のオイルの流れを変えるための隔壁として狭い流路の途中に詰め込んで流れを食い止めてノーマルとは違う流路の確保をするためのパーツです。

ところが、今までそこまでオイルを導いていたホースはゴム製。それが若干径が細くなったと思しきステンレスメッシュホースに変わったことで恐らくは油圧が著しく上昇し、ただ単純に「詰め込んだだけ」のゴム製隔壁をその上昇したであろう油圧で押し動かしてしまい、オイルの通り道を塞いでしまっていた模様です。つまりはオイルの流れをせき止めてしまっていたのですね。どうりでオイル点検窓のオイルレベルが減らないわけです。オイルが回って行ってなかったわけですから。

そのオイル循環不良により、油膜切れを起こし、、、

つまりは、オーバーヒートですかな。

2ストだったら一発焼きついていたことでしょう。
そこは4ストの頑丈なところ、、ではありますが、恐らくは熱により変質してしまったり熱変形してしまった箇所もあるかもしれません。シリンダーやピストンにかじりがないことを祈るばかりです。

まぁ、この私があの2周でどこまでトドメを刺していたかによりますな(笑)

まわりが4セット目走行で元気なエキゾーストノート轟かせている最中を自分らはとっとと撤収していきましたとさ。おかげで次の日の出勤に響かない時間とそしてなによりも体力を十分残したまま戻ってこられましたとさ。



きっと、同じピットや周辺の人たちは口々にこう囁き合っていたことでしょう。


「あらま、いきなりヘッドカバー開けてなんかやってるよ。調子悪いのかな??」

クラッチカバーも開け始めたよ。」

「あらま、もう帰っちゃったよ」


ガッハッハ~


笑いたけりゃ笑えーっ

最後に笑うのは・・・誰だろね。


う~む、やっぱどんな結末でも最後には笑いたいね。

きっと今年も笑えると・・・思う!!



https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hyper_cowboy/20010101/20010101000830.jpg
この時点ではその後の・・・は知る由もなく。
一本目走行スタートの整備班ちょどの。



https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hyper_cowboy/20010101/20010101000900.jpg
あれ~?変かも・・・
おもむろにヘッドカバー開けて、とりあえずタペットクリアランス調整してみる。



https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hyper_cowboy/20010101/20010101000850.jpg
この四角いゴム製パーツが、、旅をしました。
どうやら放浪癖がある模様。



https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hyper_cowboy/20010101/20010101000840.jpg
ケース内右の方、あそこの溝のアノ場所から溝に沿って北上し、終点のアノ穴を塞いでいました。
とんだバカヤローです。